重賞レース

第70回エンプレス杯(キヨフジ記念)(JpnII)

2024年5月8日 20:10発走予定

レースガイド RACE GUIDE

新たな競走体系構築により2024年から施行時期が2月から5月へ、負担重量もグレード別定から定量に変更となり、GRANDAME-JAPAN古馬春シーズン最終戦に位置づけられた。
国内の牝馬ダートグレード競走でもっとも歴史が長く、副称に川崎競馬出身でJRAのオークスを制した名牝キヨフジの名を冠している。
2022年の勝ち馬:ショウナンナデシコはこのレース優勝から、かしわ記念を含むダートグレードを4連勝を飾った。

コースガイド

2コーナーの出口から発走し、コーナーを6回まわります。2周目の向正面でペースが上がったときに、離されずについていくことができるか。騎手のペース判断も重要になります。

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1番人気を連軸に絞り込み、順当か一捻りか選択

※データは2月下旬~3月上旬に行われていた過去10年分(2014~2023年)を対象にした。

単勝1番人気を信頼

 単勝1番人気は7勝2着2回3着1回。3着となった2019年のビスカリアは単勝3.3倍で、オッズが1~2倍台であれば連対を外していない。

 2番人気、3番人気もそれぞれ複勝率が60%、50%で、2・3番人気馬が共に馬券圏外となったのは2017年、2018年(共に4・6番人気が馬券絡み)の2回のみ。

 ここ2年は1~3番人気で決着したが、2016年~2021年まで6年連続で5番人気以下が馬券に絡んでおり、順当か一捻りか選択したい。

【表1:単勝人気別成績】

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
1番人気 7 2 1 0 90.0 % 100.0 %
2番人気 2 2 2 4 40.0 % 60.0 %
3番人気 0 1 4 5 10.0 % 50.0 %
4番人気 1 1 1 7 20.0 % 30.0 %
5番人気 0 1 0 9 10.0 % 10.0 %
6番人気以下 0 3 2 64 4.3 % 7.2 %

JRA勢が断然、JRAから転籍した地方所属馬に注意

 1着・3着は全てJRA所属馬で、2着にも5頭と断然の数字を残している。

 一方、地方所属馬は近7年中、2018、2023年を除く5回で大井所属馬が2・4・6・8・8番人気で2着に飛び込んできており注意が必要。但し、2017年リンダリンダ(北海道競馬から転入)以外は全て元JRA所属馬である。

【表2:所属別成績】

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
大井 0 5 0 15 25.0 % 25.0 %
船橋 0 0 0 9 0.0 % 0.0 %
浦和 0 0 0 8 0.0 % 0.0 %
川崎 0 0 0 16 0.0 % 0.0 %
他地区 0 0 0 18 0.0 % 0.0 %
JRA 10 5 10 23 31.3 % 52.1 %

4~6歳が中心

 勝ち馬は4・5歳が各4勝、6歳が2勝。2・3着も4~6歳で8割を占める(JRA所属馬に限ると4歳は[4-1-3-10]、5歳は[4-2-4-7]、6歳は[2-2-1-2])。

 後はJRAの7歳馬が2頭、地方所属となってからのサルサディオーネが7、8歳時にそれぞれ2着のみである。尚、地方所属の5歳馬は馬券絡みが無い。

【表3:馬齢別成績】

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
4歳 4 2 3 23 18.8 % 28.1 %
5歳 4 2 4 24 17.6 % 29.4 %
6歳 2 3 2 23 16.7 % 23.3 %
7歳 0 2 1 10 15.4 % 23.1 %
8歳以上 0 1 0 9 10.0 % 10.0 %

5枠が5勝、複勝率なら4枠が46.7%

 5枠が5勝2着1回、4枠は1勝2着3回3着3回で、2018年・2023年を除く8年でいずれかの枠が馬券に絡んでいる。逆に3枠は3着1回のみと冴えない。

【表4:枠順別成績】

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
1枠 1 1 1 7 20.0 % 30.0 %
2枠 1 0 1 8 10.0 % 20.0 %
3枠 0 0 1 9 0.0 % 10.0 %
4枠 1 3 3 8 26.7 % 46.7 %
5枠 5 1 0 10 37.5 % 37.5 %
6枠 1 1 3 13 11.1 % 27.8 %
7枠 0 3 1 16 15.0 % 20.0 %
8枠 1 1 0 18 10.0 % 10.0 %

これまでは秋から続く牝馬ダートグレード出走馬が中心だったが…

 施行時期変更前、JRA所属馬は川崎初出走となる馬が毎年馬券に絡んでおり、コース経験は不問。

 TCK女王盃4着以内馬が[5-1-3-5]と好相性。2015・2016年を除く8回で馬券に絡んでいる。馬券に絡まなかった2回はTCK女王盃出走馬がそれぞれ1頭(2、3着)のみだった。

 今年からTCK女王盃は園田競馬1,870mへと舞台を移し兵庫女王盃として施行時期も春に変更されるが、好ローテとしての位置づけは続くだろうか。

 クイーン賞出走馬は、1着馬[2-0-1-0]、2着馬[1-1-0-4]、3着以下[2-1-0-5]と着順はさほど気にしなくて良い。

 JBCレディスクラシック出走馬は、[5-4-4-8]で2017年・2020年を除く8回で馬券に絡んでいる。

 レディスプレリュード出走馬は、1着馬[3-1-1-1]、2~3着馬[1-1-2-2]、4着以下[1-0-1-6]。2017年を除く9回で馬券に絡んでいる。

 地方所属馬で馬券に絡んだ5頭はTCK女王盃またはクイーン賞に出走し、5着以内となっていたか、または5番人気以内に支持されていた。

 近6年、上記以外のローテーションで挑んだ馬は2018年サルサディオーネ(3着)、2020年パッシングスルー(3着)の2頭のみ(共に4歳馬)で狙いにくい。

 騎手では川田将雅騎手が[2-0-2-0]と好相性。また森泰斗騎手が中央所属馬に騎乗した時は[0-1-4-0]と騎乗があれば注意したい。
ライター:友好春

金子正彦

金子正彦

1962年11月12日 神奈川県出身。
1979年に川崎競馬で騎手デビューし16,482戦1,227勝を挙げて2017年3月に引退。重賞勝ちは東京ダービー(サイレントスタメン)、浦和記念(モエレトレジャー)、桜花賞(ミライ)、ハイセイコー記念(ソルテ)など11勝。
引退後は競馬ブック南関東版でコラム、週刊競馬ブックにて重賞回顧等を執筆。

中川明美

中川明美

競馬ブック南関東担当記者。
新聞紙面にてコラム『南関こんしぇるじゅ』、週刊競馬ブックで『NANKAN通信』、競馬ブックWEBにて『南関あらうんど』等を執筆。週刊競馬ブック南関東S重賞本誌担当。
グリーンチャンネルにて『アタック地方競馬』『ダート競馬JAPAN』に出演中。

金子正彦

金子正彦

1962年11月12日 神奈川県出身。
1979年に川崎競馬で騎手デビューし16,482戦1,227勝を挙げて2017年3月に引退。重賞勝ちは東京ダービー(サイレントスタメン)、浦和記念(モエレトレジャー)、桜花賞(ミライ)、ハイセイコー記念(ソルテ)など11勝。
引退後は競馬ブック南関東版でコラム、週刊競馬ブックにて重賞回顧等を執筆。

中川明美

中川明美

競馬ブック南関東担当記者。
新聞紙面にてコラム『南関こんしぇるじゅ』、週刊競馬ブックで『NANKAN通信』、競馬ブックWEBにて『南関あらうんど』等を執筆。週刊競馬ブック南関東S重賞本誌担当。
グリーンチャンネルにて『アタック地方競馬』『ダート競馬JAPAN』に出演中。

回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
69 令和5年 グランブリッジ 牝4 川田 将雅
68 令和4年 ショウナンナデシコ 牝5 吉田 隼人
67 令和3年 マルシュロレーヌ 牝5 川田 将雅
66 令和2年 アンデスクイーン 牝6 C.ルメール
65 令和元年 プリンシアコメータ 牝6 岩田 康誠
64 平成30年 アンジュデジール 牝4 横山 典弘
63 平成29年 ワンミリオンス 牝4 戸崎 圭太
62 平成28年 アムールブリエ 牝5 武 豊
61 平成27年 アムールブリエ 牝4 濱中 俊
60 平成26年 ワイルドフラッパー 牝5 C.デムーロ
59 平成25年 ミラクルレジェンド 牝6 岩田 康誠
57 平成23年 ラヴェリータ 牝5 武 豊
56 平成22年 ブラボーデイジー 牝5 武 豊
55 平成21年 ニシノナースコール 牝7 吉田 豊
54 平成20年 サヨウナラ 牝7 岩田 康誠
53 平成19年 トーセンジョウオー 牝6 内田 博幸
52 平成18年 ローレルアンジュ 牝7 的場 文男
51 平成17年 プルザトリガー 牝6 内田 博幸
50 平成16年 レマーズガール 牝4 武 豊
49 平成15年 ジーナフォンテン 牝5 内田 博幸
48 平成13年 オンワードセイント 牝7 勝浦 正樹
47 平成12年 ファストフレンド 牝5 蛯名 正義
46 平成11年 ファストフレンド 牝6 蛯名 正義
45 平成10年 シルクフェニックス 牝6 福永 祐一
44 平成9年 シルクフェニックス 牝5 福永 祐一
43 平成8年 ホクトベガ 牝7 横山 典弘
42 平成7年 ホクトベガ 牝6 横山 典弘
41 平成6年 ケーエフネプチュン 牝4 矢内 博
40 平成5年 パワーシヤレード 牝4 石崎 隆之
39 平成4年 ヒカリカツオーヒ 牝6 佐々木 竹見
38 平成3年 ヒカリカツオーヒ 牝5 石崎 隆之
37 平成2年 スピリツトエビス 牝6 的場 文男
36 平成元年 セリメーヌ 牝5 森下 博
35 昭和63年 ダイタクジーニアス 牝6 佐々木 竹見
34 昭和62年 ムサシタイコー 牝6 秋田 実
33 昭和61年 タケノビクトリー 牝5 山崎 尋美
32 昭和60年 ガールライヒ 牝6 高橋 三郎
31 昭和59年 ゴールドダンサー 牝5 佐々木 竹見
30 昭和58年 ミスハイヤー 牝5 柿本 政男
29 昭和57年 デユールスワロー 牝5 高橋 三郎
28 昭和56年 スターライヒ 牝5 秋田 実
27 昭和55年 ダークハリー 牝5 渡辺 市郎
26 昭和54年 シヤドウ 牝4 橘 真樹
25 昭和53年 カネハツユキ 牝6 山崎 尋美
24 昭和52年 ガバナスイセイ 牝4 高橋 三郎
23 昭和51年 フジノカオリ 牝6 桑島 孝春
22 昭和50年 シヤンタン 牝5 森下 博
21 昭和49年 ミサトクイン 牝4 赤間 清松
20 昭和48年 イケノカエデ 牝7 高橋 三郎
19 昭和47年 ゴールデンスネツプ 牝4 長谷川 茂
18 昭和46年 ヒダカスズラン 牝6 高橋 三郎
17 昭和45年 エビフジ 牝5 高橋 三郎
16 昭和44年 ローレライ 牝6 木村 和男
15 昭和43年 ハヤシゲル 牝4 長谷川 茂
14 昭和42年 ヒガシジヨオー 牝5 佐々木 竹見
13 昭和41年 フミヒロ 牝5 竹島 春三
12 昭和40年 キヨクトー 牝4 須田 茂
11 昭和39年 モリホープ 牝5 佐々木 竹見
10 昭和39年 サバンナ 牝6 松浦 備
9 昭和38年 ヒガシミノル 牝5 佐々木 竹見
8 昭和37年 ムーン 牝6 佐々木 竹見
7 昭和36年 ステツプホース 牝5 松浦 備
6 昭和35年 サンセイカツプ 牝4 武智 一夫
5 昭和34年 コンリユウ 牝5 須田 栄
4 昭和33年 ヴアイオラ 牝5 荒山 徳一
3 昭和32年 イチヨシノ 牝7 長沢 保作
2 昭和31年 ミスアサヒロ 牝7 安藤 徳男
1 昭和30年 ミスアサヒロ 牝6 安藤 徳男