重賞レース

第69回 川崎記念(JpnI)

  • 2020年1月29日 16:10発走
第69回 川崎記念(JpnI)

レースガイドRACE GUIDE

年明けに国内で最初に実施されるJRA交流のJpnI。NARグランプリ年度代表馬に4度輝いたフリオーソ(11年)や、ホッコータルマエ(14〜16年に3連覇)、ケイティブレイブ(18年)など時代ごとのダート最強馬たちを送り出してきた。04年以降、16年連続で1番人気が連対中で、その間、上位人気3頭での決着も8回ある。

コースガイドCOURSE GUIDE

2コーナーの出口から発走し、コーナーを6回まわります。2周目の向正面でペースが上がったときに、離されずについていくことができるか。騎手のペース判断も重要になります。

2100m
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JRAの人気馬が強く堅く収まる

※データは、過去10年分(10〜19年)を対象にした。

■1番人気には逆らえない

1番人気が7勝、2着3回で連対率100%。上位人気3頭で決まったのが6回、1〜3番人気のうち2頭が3着以内に入ったのが3回と上位人気での決着がほとんど。5番人気以下は1勝、2着1回、3着2回で人気薄の馬券絡みはあまり期待できない。

【単勝人気別成績】(過去10回)

1着 2着 3着 着外
1番人気 7 3 0 0
2番人気 1 1 4 4
3番人気 1 4 3 2
4番人気 0 1 1 8
5番人気 1 1 0 8
6番人気 0 0 2 8
7番人気以下 0 0 0 54

■JRAの上位独占続く

JRAが9勝、2着9回、3着7回と圧倒。地方馬の連対は、10年2着、11年1着のフリオーソ以来なく、JRAの出走枠が6頭に広がった2016年以降は、JRAが掲示板内を独占。地方勢にはほとんど出番はない。

【所属別成績】(過去10回)

所属 1着 2着 3着 着外
JRA 9 9 7 28
船橋 1 1 2 8
川崎 0 0 1 13
浦和 0 0 0 3
大井 0 0 0 11
地方他地区 0 0 0 21

■ベテランが活躍

出走30頭と多いが7歳が4勝、2着2回、3着4回で3着以内に入った数としては最多。5〜7歳が8勝、2着9回、3着6回と3着以内馬30頭中23頭を占めている。8歳以上で勝ったのは10年のヴァーミリアン。

【年齢別成績】(過去10回)

年齢 1着 2着 3着 着外
4歳 1 1 2 8
5歳 3 0 2 15
6歳 1 7 0 7
7歳 4 2 4 20
8歳以上 1 0 2 34

1〜2着は東京大賞典組、3着は別路線から

2走前・チャンピオンズカップGI(14年まではジャパンカップダートGI)、前走・東京大賞典GIと使われた馬は、JRAの出走枠が6頭になった近4年では7頭が出走。JRAに限れば2勝、2着3回で毎年1頭以上が馬券に絡んでいる。18年2着アポロケッタッキーも、チャンピオンズカップGIが出走取消、前走の東京大賞典GI・4着から臨んでいた。なお同じく近4年では、3着には前走が東京大賞典GI以外だった馬が入線している。

17年は前走準オープンの特別戦を勝ったばかりの馬が1、3着に入っているが、同年はGI/JpnI勝ち馬が1頭のみ(16、18、19年は3〜4頭出走)。JRA勢の層が薄かった。

ライター: 栗田勇人

 

プロフィール_2

第69回川崎記念(JpnI)

注目馬情報

協力:競馬ブック

チュウワウィザード(牡5歳 JRA・大久保龍志厩舎)

写真:真鍋元

3歳になってからのデビューだが7戦目でオープンまで駆け上がり、初の重賞挑戦だった名古屋グランプリJpnIIでは差し切り勝ちをおさめた。
以降、ダートグレード競走で連対を重ね、ダイオライト記念JpnII、平安ステークスGIIIそして昨年のJBCクラシックJpnIを制している。
前走のチャンピオンズカップGIでは苦しいところに閉じ込められる展開で、切り返しを繰り返してようやく抜け出して4着まで詰め寄った。

「もう一列、前で運べていたらまた結果も違ったと思います。今回は川崎ですが、左回りは何度も経験しているので特に問題はないでしょう。乗り慣れた川田騎手で好結果を期待したいです」と大久保龍志調教師。

初めての川崎コースになるが、左回りでは浦和や船橋で結果を出しており小回りコースでコーナーを6度回る競馬も経験しているので不安材料にはならないだろう。
主戦を背に勢いあるまま頂点を目指す。

■ケイティブレイブ(牡7歳 JRA・杉山晴紀厩舎)

写真:真鍋元

メンバーの中でも実績はナンバーワン。
3歳で兵庫チャンピオンシップJpnII、白山大賞典JpnIII、浦和記念JpnII、4歳で名古屋大賞典JpnIII、帝王賞JpnI、5歳で川崎記念JpnI、ダイオライト記念JpnII、日本テレビ盃JpnII、JBCクラシックJpnI。この京都でのJBC勝ちが初めてのJRA重賞勝ちだったというのが意外なくらいである。
その後はドバイへ向かうも疝痛により回避(出走取消)し、開腹手術を施して長期離脱。
10カ月ぶりの実戦になった浦和記念JpnIIでは急きょ乗り替わった御神本訓史騎手を背に3馬身突き放して完勝。タイトルは計10となった。
前走の東京大賞典GIでは2番手を追いかけるかたちでハイペースになり、あと1ハロンというところで急激に脚いろが鈍って8着という結果。

「前走は先行してハイペースに巻き込まれた結果だと思うので、あまり先手にこだわらなくてもいいのかもしれませんね。同じレースに乗って見ていても癖がなくどんな競馬でもできる頭のいいイメージ。チャンスをいただけたと思っています」と森泰斗騎手にはすでにプランがある様子。

今回は森泰斗騎手を起用し、1番枠を引き当てたことでどう出るのか面白いことになってきた。

■デルマルーヴル(牡4歳 JRA・戸田博文厩舎)

写真:岡田友貴

デビュー4戦目で兵庫ジュニアグランプリJpnIIを制覇。
川崎コースは全日本2歳優駿JpnI・2着以来になるが、道中折り合いを欠く面があって乗り難しさを見せながらも直線の猛追は負けてなお強しのレース内容だった。
ドバイ遠征などを経て、ダートグレード競走に参戦するとジャパンダートダービーJpnI、レパードステークスGIII、白山大賞典JpnIIIといずれも2着。
浦和記念JpnIIはキックバックを受けながらの道中で、結果4着。
前走の名古屋グランプリJpnIIでは岡部誠騎手を背に未知なる距離2500mを外から勢いよく迫り、2つ目のタイトルを手にした。

「寒い時期の方が安定して走るし、レースを使うごとに体調も上がってきています。水曜日にマーフィー騎手が乗った追い切りでも以前より感触がよかったですね。名古屋を勝って馬は充実しているので、あとは競馬の組み立てだけではないでしょうか」と戸田博文調教師。

昨年のミツバも、名古屋グランプリJpnII(2着)から参戦し優勝しており、ハイレベル世代で上位の実力馬をオイシン・マーフィー騎手がどう捌くか。

■ミツバ(牡8歳 JRA・加用正厩舎)

写真:真鍋元

昨年の川崎記念JpnIはオールブラッシュ、ケイティブレイブと直線は3頭で叩き合い、狭い間を怯まず割ってそこから伸びる圧巻の勝利。
レースの難しさはあるが、勝ったレースではスイッチが入ったかのように別次元の強い勝ち方を見せる。父カネヒキリは2009年の川崎記念JpnIを制しており父子制覇となった。

「年齢的に調子の変動は小さく、変わりなくきている。昨年のこのレースを勝ったように川崎の馬場もこの馬には合っている。どんな競馬をしてくれるか」と加用正調教師。

ダートグレードではマーキュリーカップJpnIIIを連覇するなど各地で善戦してきたが、昨年の川崎記念JpnI後はダイオライト記念JpnII、帝王賞JpnIでの4着が最先着。
気性的な難しさもあり、どこでスイッチが入るかが問題。
実績あるコースで連覇に期待がかかるが。

■アナザートゥルース(セン6歳 JRA・高木登厩舎)

写真:佐々木光

2016、17年と2着だったサウンドトゥルーの弟という血統。
昨年からダーグレード競走に本格参戦し、アンタレスステークスGIIIを勝利。浦和記念JpnIIで2着し、名古屋大賞典JpnIII、前走の名古屋グランプリJpnIIでは3着している。
浦和記念JpnIIでは、出遅れながらも器用さを感じさせる立ち回りで、勝ち馬ケイティブレイブとは差があったものの2着まで迫って見せ場は十分。

「前走後はここを目標にしていたし、当初は除外対象だったが出走に至れてよかった。右回りだともたれるところがあるので左回りに替わるのはプラス。距離短縮でスムーズに運べれば上位争いも可能だと思っている」と高木登調教師。

浦和記念JpnIIでコーナーを6度回る競馬を経験済みで、今回も得意の左回り。
回避馬が出て出走可能になったとはいえ、実績的にも展開ひとつで軽視できない存在。

■ヒカリオーソ(牡4歳 川崎・岩本洋厩舎)

写真:真鍋元

地元生え抜きのフリオーソ産駒で、2歳後半から腰の緩さが解消してくると急上昇し、平和賞、雲取賞、さらには東京ダービーを制して3歳の頂点に立った。ひと夏を越した戸塚記念でも優勝して重賞4勝を挙げる活躍。一方で京浜盃では鼻出血を発症するアクシデントで、東京ダービーには調教試験を受けて仕切り直してからの出走になった経緯もある。
初めて古馬に挑んだ報知オールスターカップでは、オールブラッシュに先手を奪われても道中、リズムを崩すことなく3着に粘りきった。この収穫は大きい。

「前走は戸塚記念以来の競馬で馬体重は増えていたが、重め感はなく成長分。背が伸びた馬体だけでなく、精神面でも大人になったのが道中の反応からわかった。返し馬から力がついているのを感じました。もう折り合い面でも心配ない」と山崎誠士騎手。

古馬でも通用することはわかったが、今度はGI級が相手。枠順はやや外でもスピード値の高さからレースの主導権を握る可能性も高い。

■オールブラッシュ(牡8歳 大井・藤田輝信厩舎)

写真:真鍋元

2017年には川崎記念JpnIを逃げ切って制し、2018年の浦和記念JpnIIではひとマクリの競馬で優勝している実績馬。
昨年の秋から大井に移籍して再出発している。
転入2戦目の報知オールスターカップではホームストレッチで先頭に立つ奇襲作戦。ゴール前の大接戦をハナ差制して戴冠した。

「報知オールスターカップでは、ペースが速くなる前の2コーナーあたりで動いてほしいと指示はあったが、スタンド前でペースがかなり落ちたので今しかないと判断して動いた。もっとペースが流れていれば向正面を回ってから動いていたと思う。力強さはこれまで乗ってきた馬の中でもトップクラス。前走は初めて乗ったので手探りだったけど、一度乗って難しさも良さもわかった」と今野忠成騎手。

ゼロか100かというような気難しさがあり、レースぶりにムラがあるのもそのためだが、今野騎手は折り合いを欠いた3コーナーでうまくなだめ、砂を被らない位置に誘導して気持ちよく走らせた。地元コースを熟知した今野騎手ならではの巧みな好判断だったと言えるだろう。
今回はどう導くだろうか。

■ミューチャリー(牡4歳 船橋・矢野義幸厩舎)

写真:真鍋元

デビューから無傷3連勝で鎌倉記念を制覇。その時の6馬身差圧勝はタイム、スピードとインパクトが大きく、その後も世代のトップホースへの階段を昇ってクラシック第一冠の羽田盃馬となった。東京ダービーでは超のつくほどのスローペースの展開に泣き2着に甘んじたが、ダートグレードのジャパンダートダービーJpnIではクリソベリルの3着で、2着のデルマルーヴルとはアタマ差とポテンシャルの高さを見せた。
秋には中山のセントライト記念GIIで芝のレースに挑戦するも大敗。前走の準重賞スターバーストカップでは58キロを背負っても早め先頭に立って同世代を完封した。

「長くいい脚が使えるし、瞬発力勝負もできる馬。前走は同世代ならどこから行っても負けないと思った。久々の競馬については気にならないけど、いきなりこのメンバーとぶつかってどこまでやれるか。奥の深い馬だから面白さもあります」と御神本訓史騎手。

10月以来の実戦になるが、休養先から戻ると速い時計を4本出して攻めてきた。重さも感じられない。
いきなりのGⅠ級相手になるが、いずれ戦っていかなければならないメンバーに入ってどこまで通用するか試金石でもある。

回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
68 平成31年 ミツバ 牡7 和田 竜二
67 平成30年 ケイティブレイブ 牡5 福永 祐一
66 平成29年 オールブラッシュ 牡5 C.ルメール
65 平成28年 ホッコータルマエ 牡7 幸 英明
64 平成27年 ホッコータルマエ 牡6 幸 英明
63 平成26年 ホッコータルマエ 牡5 幸 英明
62 平成25年 ハタノヴァンクール 牡4 四位 洋文
61 平成24年 スマートファルコン 牡7 武 豊
60 平成23年 フリオーソ 牡7 戸崎 圭太
59 平成22年 ヴァーミリアン 牡8 武 豊
58 平成21年 カネヒキリ 牡7 C.ルメール
57 平成20年 フィールドルージュ 牡6 横山 典弘
56 平成19年 ヴァーミリアン 牡5 C.ルメール
55 平成18年 アジュディミツオー 牡5 内田 博幸
54 平成17年 タイムパラドックス 牡7 武 豊
53 平成16年 エスプリシーズ 牡5 森下 博
52 平成15年 カネツフルーヴ 牡6 松永 幹夫
51 平成14年 リージェントブラフ 牡6 吉田 豊
50 平成13年 レギュラーメンバー 牡4 松永 幹夫
49 平成12年 インテリパワー 牡6 張田 京
48 平成11年 アブクマポーロ 牡8 石崎 隆之
47 平成10年 アブクマポーロ 牡7 石崎 隆之
46 平成9年 ホクトベガ 牝7 横山 典弘
45 平成8年 ホクトベガ 牝7 横山 典弘
44 平成7年 アマゾンオペラ 牡5 石崎 隆之
43 平成6年 サクラハイスピード 牡7 佐藤 隆
42 平成5年 ハシルシヨウグン 牡6 鈴木 啓之
41 平成4年 トーシンイーグル 牡5 矢内 博
40 平成3年 ダイコウガルダン 牡7 早田 秀治
39 平成2年 ロジータ 牝5 野崎 武司
38 平成元年 アエロプラーヌ 牡5 的場 文男
37 昭和63年 トミヒサダンサー 牡6 松代 真
36 昭和62年 カウンテスアツプ 牡7 的場 文男
35 昭和61年 カウンテスアツプ 牡6 的場 文男
34 昭和60年 カウンテスアツプ 牡5 的場 文男
33 昭和59年 ダーリンググラス 牡7 牛房 栄吉
32 昭和58年 カネシヨウスーパー 牡6 内田 勝義
31 昭和57年 ダーリンググラス 牡5 本間 光雄
30 昭和56年 ゴールドスペンサー 牡6 本間 光雄
29 昭和55年 ゴールドスペンサー 牡5 本間 光雄
28 昭和54年 タガワエース 牡5 高橋 三郎
27 昭和53年 エフチリン 牡6 桑島 孝春
26 昭和52年 プラスワン 牡5 田部 和廣
25 昭和51年 ヒデノアラシ 牡5 佐々木 竹見
24 昭和50年 マルイチダイオー 牡5 角田 次男
23 昭和49年 ゴールデンスネツプ 牝6 長谷川 茂
22 昭和48年 ネロ 牡5 高橋 三郎
馬流行性感冒により開催中止
21 昭和46年 リユウトキツ 牡5 佐々木 吉郷
20 昭和45年 アポスピード 牡5 須田 茂
19 昭和44年 アシヤフジ 牡6 赤間 清松
18 昭和43年 マーブルアーチ 牡5 赤間 清松
17 昭和42年 ハロータイム 牡5 福永 尚武
16 昭和41年 エイコウザン 牡6 松浦 備
15 昭和40年 テツリユウ 牡6 佐々木 竹見
14 昭和39年 ゲイリング 牡6 溝辺 正
13 昭和38年 サキミドリ 牡6 松浦 備
12 昭和37年 アサブエ 牡6 鈴木 富士雄
11 昭和36年 イチアサヒデ 牡7 小筆 昌
10 昭和35年 エータイム 牡6 佐々木 國廣
9 昭和34年 イチカントー 牡7 藤田 安弘
8 昭和33年 イチカントー 牡6 藤田 安弘
7 昭和32年 スヰートハート 牝8 杉山 信幸
6 昭和31年 カネエイカン 牡7 小筆 昌
5 昭和30年 アサクニ 牡6 梅山 満
4 昭和29年 イチサチホマレ 牡7 栗田 武
3 昭和28年 イカホダケ 牡7 須田 茂
2 昭和27年 キヨフジ 牝5 八木 正雄
1 昭和26年 エゾテツザン 牡7 小笠原 円之助