重賞レース

第30回 ロジータ記念(SI)

  • 2019年11月20日
  • 20:10発走
第30回 ロジータ記念(SI)

レースガイドRACE GUIDE

地方全国交流の3歳牝馬重賞。18年2着クレイジーアクセル(大井)は牡馬相手のトライアル・戸塚記念で牝馬最先着の3着、17年2着シェアハッピー(大井)は紅一点で戸塚記念に出走。川崎所属で活躍した名牝ロジータ(16年死亡)を彷彿させる女傑が登場するか。【1着馬にクイーン賞、東京シンデレラマイル(南関東所属馬のみ)の優先出走権を付与】

コースガイドCOURSE GUIDE

2コーナーの出口から発走し、コーナーを6回まわります。2周目の向正面でペースが上がったときに、離されずについていくことができるか。騎手のペース判断も重要になります。

2100m
  • 分析レポート
  • 重賞直前情報
  • レースレポート
  • 歴代優勝馬

戸塚記念組が有力

※データは、地方全国交流になってからの過去8年分(11~18年)を対象にした。

■1番人気は複勝率100%

単勝1番人気は4勝、2着3回、3着1回とすべて複勝圏内で、2番人気も2勝、2、3着各1回と堅実。連対馬16頭中13頭は4番人気以内だが、3着には5~9番人気が5頭入っており、3連単で万馬券決着は3回ある。

【単勝人気別成績】(過去8回)

1着 2着 3着 着外
1番人気 4 3 1 0
2番人気 2 1 1 4
3番人気 0 1 0 7
4番人気 2 0 1 5
5番人気 0 0 1 7
6番人気 0 2 1 5
7番人気以下 0 1 3 58

■近年は大井が躍進

船橋が6勝、2着3回、3着1回の好成績で、15、17年を除き最低1頭は3着以内に入線。大井が2勝、2着3回、3着1回で続くが、3着以内に入ったのはすべて15年以降で、近年は成績良好。川崎は未勝利だが3着が6回と多く、うち4頭は6番人気以下で人気薄が台頭している。

【所属別成績】(過去10回)

所属 1着 2着 3着 着外
船橋 6 3 1 18
大井 2 3 1 20
川崎 0 1 6 27
他地区 0 1 0 12
浦和 0 0 0 9

■戸塚記念5着以内馬が狙い

牡馬相手のトライアル・戸塚記念(川崎2100m)組(前走または2走前に出走)は、3勝、2着4回、3着3回で10頭が3着以内。そのうち7頭は戸塚記念で5着以内だった。
もうひとつのトライアル・サルビアカップ(川崎2000m)組で3着以内に入ったのは、17年までは14年2着モフモフ(川崎)だけだったが、18年は2着にクレイジーアクセル(大井)、3着にゴールドパテック(川崎)と2頭が馬券絡み。両馬とも2走前に戸塚記念を使われそれぞれ3、4着と好走していた。

■負担重量減の馬

定量54キロでの一戦。3着以内馬24頭中15頭は前走から負担重量が軽くなって臨んでいた。18年は、負担重量が軽くなった4頭のうち3頭で決着している。なお重量増で馬券に絡んだ3頭中2頭は、前走がレディスプレリュードJpnII(例外は、15年に前走大井B3級・1着から臨んで2着のフジノドラマ)だった。

ライター: 栗田勇人

 

プロフィール_2

第30回ロジータ記念(SI)

注目馬情報

■ケイティマドンナ (牝3歳 大井・堀千亜樹厩舎)

写真:川崎競馬倶楽部

中央ではダートの中距離を中心に使われ、5戦未勝利で大井に移籍。
転入してから2戦しているが、下級条件とはいえ強い内容で楽勝。
逃げて良し差して良しと器用に立ち回っている。
ケイティブレイブの妹という血統も大きな魅力だ。

「無駄な力を使わず道中もリラックスして走っている。さすがの血統馬って感じですね。初コースは課題ですが、距離2100mについては折り合えるので心配ない」と森泰斗騎手。

初の重賞挑戦で、コースも初めてと初物づくしでどこまでやれるか試金石の一戦だが、移籍以来の走りを見てもスケールの大きさが感じられ、地方の砂で花を咲かせてくれそうだ。

■シャイニングアカリ (牝3歳 川崎・佐々木仁厩舎)

写真:真鍋元

トライアルのサルビアカップは3着。
先行馬がやり合う流れに巻き込まれながら、よく粘ったと言えるだろう。
先行勢が総崩れのなか残ったのはこの馬だけだった。
ひと夏の成長が大きく特にトモに力をつけている。

しかしなぜか外枠ばかりを引き、今回は大外枠。

「大外枠なりの競馬をするしかないね。追い切りの動きは良かったしデキは前走以上。逃げにこだわる馬ではないし、ペースが速くなりそうだから好位で噛み合ってレースができれば」と佐々木仁調教師。

ここまでの13戦で掲示板を外したのは2回だけと、ひとつひとつ着実に力を蓄えてきたタイプ。10着に大敗した際はスタート直後に左前が落鉄と敗因がハッキリしている。
初めての重賞挑戦になるが浦和に続いてサルビアカップでも2000m戦で見せ場をつくり、今回も流れひとつでチャンス十分。

■サツマキリコ (牝3歳 船橋・渡邊貴光厩舎)

写真:真鍋元

トライアルのサルビアカップでは道中しんがり追走から直線一気の末脚で馬群をまとめて差しきってV。
11番人気ながら堂々の出走権獲得。展開の恩恵があったとはいえ、目が覚めるような切れ脚は見事だった。

「前めで競馬をしようとレース前は作戦を立てていたんだが、周囲が速かったことで本橋騎手が待機策に切り替えてじっと後方でチャンスを待ったことが良かったね。ハマった感じもある。今回もじっくり行くことになりそうだ。一年かけて気性と向き合って、ようやく馬に身が入ってきたところ」と渡渡邊貴光調教師。

気性的な課題があって調整の難しいタイプ。
それでもトライアルでは初めての川崎コースにも対応。前走500キロの大型馬で跳びも大きいわりに苦にしていなかった。
今回もペース次第では一発あり。

■リトミックグルーヴ (牝3歳 川崎・内田勝義厩舎)

写真:真鍋元

キャリア3戦で挑戦した東京プリンセス賞では前を追いかけるかたちで好位につけ、最後の伸び脚も良くトーセンガーネット、アークヴィグラスに続く3着に食い込んで好走。

「関東オークス後は放牧に出していたが、暑い時期に帰ってきて調整したため前走のサルビアカップでは体重が減っていた。レースではリズムに乗りきれなかったが、使った上積みありそう。春にプリンセス賞を好走した頃のデキに近づいてきている」と内田勝義調教師。

牝馬クラシックで活躍した実績からも本質的な力量は上位。
器用に馬群を捌ける脚は魅力的だが、前走では折り合いに苦労していた場面も見られた。
折り合い重視で本領発揮。長距離への適性を味方につけたい。

■グローリアスライブ (牝3歳 川崎・高月賢一厩舎)

写真:真鍋元

道営時代は重賞でも掲示板止まりだったが、川崎に移籍して、3歳春に遠征した水沢の留守杯日高賞では最内枠から逃げて、直線は9馬身差をつけ圧勝した。
一時は短距離に転向を図ったが、ここ2走は長距離戦を使ってロジータ記念を目標に掲げてきた。

「スピードだけでなく持久力もあって最後までバテないところがあるから距離は良さそう。できれば先行して流れ込みたいね。あまり夏に強い方ではないので、寒くなってだいぶ体調を上げてきている。
背腰もパンとして暑さのダメージもなくなってきた」と高月賢一調教師。

前哨戦のサルビアカップでは3~4コーナーで不利があり、スムーズなレース運びとはならなかったが、体調アップなら巻き返し必至。

■ゼットパッション (牝3歳 川崎・佐々木仁厩舎)

写真:真鍋元

デビュー当初は逃げてこそのイメージだったが、準重賞の桃花賞あたりから差しを覚え、桜花賞では勝ち馬トーセンガーネットとは7馬身差あったものの、人気馬たちを抑えて2着に入線。すっかり抑える競馬を身につけたようだ。

「1枠は逆にペースが落ち着くからこの馬にはいいんじゃないかな。
前走の船橋では思い切ってテンに飛ばすレースをしたが、今回はゆったり走れるから上手くペースが嵌まればいいね。今は逃げても、抑える競馬もできるし、砂を被っても大丈夫」と佐々木仁調教師。

今夏は暑さによるダメージが尾を引いていたが、ようやく調子を戻して、持ち前の長く使える脚を生かせそう。

プロフィール_2


写真:真鍋元

ロジータ記念は3歳牝馬の地方全国交流重賞だが、今年は他地区からの参戦はなかった。南関東の牝馬クラシックの覇者たちの出走もなく、最高格付がB1というSI格付にしては少々手薄なメンバーで、どの馬にもチャンスがあると言える一戦だった。
まして未経験馬も多い2100m戦。波乱の予感はあった。
ダッシュ良く飛び出したのはジョースイーツだが、直ぐさまシャイニングアカリがハナを主張し、アブソルートクインも動いて3番手にインに。1周目の3コーナーではスタートのタイミングが合わなかった1番人気のケイティマドンナが外を上がっていく。
2100m戦とあってスタンド前では急激にペースダウン。一気に馬群が縮まって、ケイティマドンナが2番手につけ、トライアルの勝ち馬で2番人気のサツマキリコも好位まで進出する。
入れ替わりの激しい道中のやり合いを中団内でジッと見ながらレースをしていたのがグランモナハート。ゴール前では5頭が横一線に並ぶなか、真ん中から抜け出して1馬身差をつけたところがゴールだった。ここまで9戦未勝利の馬がSI重賞で初勝利を挙げるという劇的な結果に終わった。

191119ローレル賞口取り
写真:小川慎介

■1着 グランモナハート

中団くらいにつけうまく折り合うと最後は未勝利馬とは思えぬ勝負強さを見せて、緩急あった混戦に決着をつけた。
安定しないペースのなか、冷静に対応した本田正重騎手の采配は見事で素晴らしい好騎乗だった。
グランモナハートは10戦目でのSI挑戦で初勝利を挙げたが、開業して3年目の福田真広調教師にとってもうれしい初重賞制覇となった。

<福田真広調教師>
この馬自身の初勝利は素直に嬉しい。普通の1勝と変わりないはずなんですが、初重賞はやはり特別な重みがありますね。生まれてすぐから見てきている馬ですので。
レース前には本田騎手と打ち合わせしていた通りに乗ってくれました。馬のデキ自体は良かったんで、自信を持って臨みました。距離が長い方がいい馬なので選びながら使って行きたい。東京シンデレラマイル使うかは体調を見て相談してからです。
これからさらに強くなっていくと思うので応援よろしくお願いします。

 

<本田正重騎手>
出入りの激しい展開
何が勝ってもおかしくないメンバーだったので勝ててうれしい。
返し馬の時点で前回以上のものを感じて楽しみにしていました。ある程度前で競馬したいと思っていた通りのレースになったし、手応えもずっと良かった。最後は馬が頑張ってくれましたね。
競馬も乗りやすい馬です。
馬の初勝利がSIというのはびっくり。自分も川崎での重賞勝ちは初めてでした。

■2着 リトミックグルーヴ

スタートは上々も気がつけば最後方まで位置を下げたが、これは馬のリズムを重視した乗り方。向正面からスパートをかけて長くいい脚を使い、あわやというところまで追い上げたが2着。

<吉原寛人騎手>
スタートが良かったので馬なりでいい位置を取れるかと思ったんですが、みんな行きましたからね。テンにはケツ(最後方)でしたが何より馬のリズムを大事にしたかった。
いい脚を長く使ってくれて、勝ったかと思ったんですが、最後はどれを見ていいかわからないくらいの混戦でわずかな差。
大外を回されてもあれだけ渋太い脚を使っていたし、結果負けてしまいましたが2100mのメドも立ったように思います。

■3着 ケイティマドンナ

中央から移籍後2連勝し、ケイティブレイブの妹という血統からも人気を背負っていたこともあって早め早めの対応だったが、結果的に差し馬有利な展開になってしまった。最後まで食い下がっていただけに今後に期待したい。

<森泰斗騎手>
ゲートの横に馬体をこするようなタイミングでのスタートになり、うまく切れなかった。
初コースなのかテンションが高かったですね。
スローペースでそう脚を使わずにポジションを上げられたんですが……。まだC1の身でいい経験になったとは思います。

■4着 アブソルートクイン

前走減っていた馬体を大幅に増やしていたのはプラス材料。好位からの競馬も最後まで集中力を切らさず、収穫のある一戦だった。

<佐藤友則騎手>
前回もそうだったように砂をかぶって嫌がるところがあるんですが、川崎の砂が合うのか今日は気にしている様子もなく、馬が成長していますね。
スローの2番手であのまま行けたら違ったと思うのですが、ジリっぽいのであのペースでは厳しくなりました。
馬体が増えているのも良かった。前回減っていたぶんもあるし成長してるので。

■5着 シャイニングアカリ

メリハリのあるいい逃げだったが、最後は捕まってしまった。
前回に続いて今回も大外枠。逃げ切るにはもう少し内枠がほしかった。

<山崎誠士騎手>
忙しい競馬になりました。
最後は一杯一杯。前に行く馬にとっては厳しい展開になりました。

■6着 ゼットパッション

桜花賞2着や準重賞勝ちと実績ではメンバーの中ではナンバー1だが、春先の良い時の走りには戻りきっていない。
前走では思い切った先行策を打つなど陣営も試行錯誤しているが、後方からの位置取りでの伸び脚がよく復調も近そうだ。

<今野忠成騎手>
スタートが斜めに出る感じになって位置取りは思ったより後ろだったが、このところのレースでは先に行ってバテてしまっていたので、脚を伸ばすことを意識して乗った。
最後はちゃんと反応していたので今後につながってくれそう。

■9着 サツマキリコ

前哨戦のサルビアカップでは目の覚めるような切れ脚を見せて快勝したが、今回は流れが合わなかったのか末脚は不発に終わった。

<本橋孝太騎手>
気難しい馬ですね。
気分良くすんなり行けたことが結果的にこうなってしまうんですよね。

回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
29 平成30年 クロスウィンド 牝3 矢野 貴之
28 平成29年 ステップオブダンス 牝3 森 泰斗
27 平成28年 ミスミランダー 牝3 森 泰斗
26 平成27年 ララベル 牝3 真島 大輔
25 平成26年 ノットオーソリティ 牝3 御神本 訓史
24 平成25年 カイカヨソウ 牝3 今野 忠成
23 平成24年 エミーズパラダイス 牝3 戸崎 圭太
22 平成23年 クラーベセクレタ 牝3 戸崎 圭太
21 平成22年 ショウリダバンザイ 牝3 御神本 訓史
20 平成21年 タカヒロチャーム 牝3 町田 直希
19 平成20年 シスターエレキング 牝3 桑島 孝春
18 平成19年 トキノミスオース 牝3 坂井 英光
17 平成18年 マキノチーフ 牝3 繁田 健一
16 平成17年 グローバルリーダー 牝3 張田 京
15 平成16年 アイチャンルック 牝3 的場 文男
14 平成15年 マルダイメグ 牝3 的場 文男
13 平成14年 ラヴァリーフリッグ 牝3 石崎 隆之
12 平成13年 カーディアンゴット 牝3 佐藤 隆
11 平成12年 セクシーディナー 牝4 内田 博幸
10 平成11年 ヤマノリアル 牝4 張田 京
9 平成10年 ホクトオーロラ 牝4 石崎 隆之
8 平成9年 イシゲヒカリ 牝4 秋田 実
7 平成8年 スギヤマワッスル 牝4 田部 和廣
6 平成7年 マキバサイレント 牝4 石崎 隆之
5 平成6年 ケーエフネプチュン 牝4 矢内 博
4 平成5年 パワーシャレード 牝4 石崎 隆之
3 平成4年 アズマリーフ 牝4 柿本 政男
2 平成3年 ドラールオウカン 牝4 内田 博幸
1 平成2年 ヒカリカツオーヒ 牝4 石崎 隆之