重賞レース

第15回 スパーキングサマーカップ(SIII)

  • 2018年8月22日
  • 20:15発走
第15回 スパーキングサマーカップ(SIII)

レースガイドRACE GUIDE

3歳以上による地方全国交流重賞で、2009年にはマルヨフェニックス(笠松)が勝利している。04年に新設され比較的歴史は浅いが、過去14回で、11年ベルモントルパン、13年トーセンアドミラル、15年ブルーチッパー(16年と連覇)など7頭がこのレースで重賞初制覇を飾っており、新星誕生が期待できる。【1着馬に日本テレビ盃の優先出走権を付与】

コースガイドCOURSE GUIDE

4コーナーのポケットから発走し最初のコーナーまで500mあり、さほどハイペースにはなりません。差し馬にとってはカーブがきつい3コーナーでうまく立ち回ることが求められます。

1600m
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マイル実績が問われる

※データは過去10年分(08〜17年)を対象にした。

■マイルオープンの好走馬に注目

同年の南関東マイル重賞、川崎マイラーズ(川崎)、京成盃グランドマイラーズ(船橋)、サンタアニタトロフィー(大井)のいずれか、もしくは過去2走以内に出走した1600メートルの南関東オープン戦で3着以内があった馬が有力。この2つの条件のいずれかを満たす馬は【3-6-6-13】で、28頭中15頭が3着以内に入線。特に過去5年では、3着以内馬15頭中10頭がこの条件に当てはまる馬だった。

■南関東所属の牝馬は好相性

南関東所属の牝馬は、出走のべ8頭と少ないが、4頭が連対と好成績。また、過去3走以内に出走した牝馬ダートグレード競走で掲示板を確保していた馬が5頭おり、3勝、2着1回。15、16年と連覇したブルーチッパーは、15年が前年のクイーン賞(船橋・JpnIII)3着、16年が同年のスパーキングレディーカップ(川崎・JpnIII)2着の実績を残していた。

【3着以内馬の過去3走着順】(過去10回)表1

【性別成績】(過去10回)

性別 1着 2着 3着 着外
7(6) 9(9) 10(10) 77(66)
3(3) 1(1) 0(0) 15(4)
セン 0(0) 0(0) 0(0) 2(2)

※カッコ内は南関東所属馬

■上位人気馬は信頼度が高い

単勝1番人気は10頭中8頭が3着以内と信頼度が高い。また、2番人気は5勝を挙げているが2、3着はゼロという傾向もある。

【単勝人気別成績】(過去10回)

1着 2着 3着 着外
1人気 2 4 2 2
2人気 5 0 0 5
3人気 1 0 1 8
4人気 0 1 2 7
5人気 0 0 4 6
6人気 1 1 0 8
7人気 0 4 0 6
8人気 0 0 0 10
9人気 1 0 0 8
10番人気以下 0 0 1 34

■馬券対象は4〜8歳

7歳が4勝、2着4回と特に好成績で、5〜7歳が9勝、2着8回と連対馬の多くを占めている。

【年齢別成績】(過去10回)

年齢 1着 2着 3着 着外
3歳 0 0 0 3
4歳 1 0 2 8
5歳 2 2 1 14
6歳 3 2 3 19
7歳 4 4 1 11
8歳以上 0 2 3 19

■近年は大井と浦和が好成績

船橋所属馬が連対馬20頭中9頭と半数近くを占めており、10〜12年には1〜3着を独占。ただ過去5年に限ると【1-0-2-13】と不振傾向。一方、大井は、08〜14年ではすべて着外だったが、過去3年では3勝、2着1回、3着2回(着外3回)と躍進。同じく浦和も12年までは3着以内がゼロも、過去5年では1勝、2着3回(着外9回)と成績を上げている。なお馬券対象は小久保智厩舎のみ。地元川崎は2、3着が各2回のみと苦戦傾向だが、14年3着ミラーコロ(単勝5番人気)、16年2着バーンザワールド(同7番人気)など伏兵が上位を賑わしている。他地区勢で唯一の好走は、09年1着マルヨフェニックス(笠松)のみ。出番はほぼない。

【所属別成績】(過去10回)

所属 1着 2着 3着 着外
浦和 1 3 0 15
船橋 5 4 6 21
大井 3 1 2 12
川崎 0 2 2 24
他地区 1 0 0 22

ライター: 栗田勇人

プロフィール_2

第15回スパーキングサマーカップ(SⅢ)
【地方交流】1600m

注目馬情報

●ウェイトアンドシー (セン7歳 浦和・小久保智厩舎)

ウエイアンドシー
写真:真鍋元

中央時代は1000万条件を走っていたが、今年の初めに転入するとトントン拍子に4連勝で川崎マイラーズを制覇。
京成盃グランドマイラーズでは物見をしてテンにいけず5着だったが、川崎コースなら3戦3勝と相性抜群。

「初めて乗ったときからスタートセンスの良さを感じた。最初のコーナーまでの加速が速いので思った位置が取れるのは強味。横に馬が並んでくるとまた反応して差し返すような勝負根性もある」と今野騎手。
武器はロケットスタートだけではないのだ。

中央時代には物見がひどかったことから4歳でセン馬になったが、「初めてのコースだと物見をするようなところはあるが、去勢した効果なのか慣れれば周囲を気にする面もなく集中して走ってくれる。競馬が上手だしもっと重賞で活躍できる馬」と今野騎手。

春から続いたマイル戦線もこのレースでひと区切りとなるが、今後の短中距離路線でも一翼を担う存在になりそうだ。

●アルマワイオリ (牡6歳 川崎・山崎尋美厩舎)

アルマワイオリ
写真:真鍋元

2歳時にGⅠ・朝日杯フューチュリティーSで2着し、3歳時にはニュージーランドトロフィーで3着している実力馬が迎える移籍緒戦。
その後は芝の短中距離中心のローテーションで苦戦してきたが、6歳のこの夏から新天地の川崎で再出発することになった。

「中央では芝でしか走っていない馬だけど、調教での跳びをみるとダートも走りそうな感じ。中央でも最後やめてしまうようなレースが続いていたので、短い距離で忙しい競馬より、一周回る競馬の方がいいのではとマイルのレースを使うことにした」と山崎調教師。

当初はサンタアニタトロフィーを緒戦に考えていたが、登録直前に軽い挫石があったことから、使いだしをスパーキングサマーカップへと変更。
そのぶん6月の入厩から7本速い時計を出すなどじっくり乗り込んてきた。

「引っ掛かるくらいの馬だと聞いていたのに普段の調教でもおとなしくて半信半疑でしたが、最終追い切りで初めて川崎競馬場の馬場で走るとピリッとした面を見せていた。ようやくスイッチが入った感じです」と桜井厩務員。

ダートでの再起を目指すが、跳びの良さからもダート小回りへの対応力はありそうだ。

●ニシノラピート (牝7歳 大井・市村誠厩舎)

ニシノラピート
写真:真鍋元

前走のサンタアニタトロフィーではスタートで躓きかげんもその後はダッシュ力で先頭に立ち絶妙なマイペース。さすがに最後は東京ダービー馬2頭の猛襲にあったが、瀧川騎手の積極的な判断が功を奏して3着に粘った。うまく自分のリズムに乗れるとめっぽう強く、しらさぎ賞、東京シンデレラマイルと重賞2勝している。

「夏はそう強い方ではないんだが、今年は暑さ対策がうまくいったこともあって暑さバテもなく過ごせている。元々硬さのある馬だから中央時代もゲートが課題だったが南関東に来てからは克服。今回もスピードを生かして思いきって行かせたい。現時点ではハナに行けるのがベストだね」と市村調教師。

川崎は初コースになるが、鞍上は川崎のエース瀧川騎手。
積極果敢なレースに定評があり、先行馬したいメンバーが揃ったなかでもガムシャラにハナは譲らない。
先行争いは激しくなりそうだ。

●ファイトユアソング (牝7歳 川崎・佐々木仁厩舎)

ファイトユアソング
写真:真鍋元

前走のA2下シンデレラチャレンジをキッチリ勝ってオープン入り。
昨年から大井で始まったシンデレラチャレンジシリーズに出走すること5回。格下から東京シンデレラマイルを目指すこのシリーズの申し子のような存在で①①②①①着とオール連対で力をつけてきた。その東京シンデレラマイルでは4着、TCK女王盃でも5着に健闘。今春のしらさぎ賞では後方からいったんは先頭に立ち2着に好走し、重賞勝ちも見えてきた。
日頃から他馬以上に長目から強い調教をこなし、筋肉を増やすバルクアップと絞るシェイプアップを短いスパンで繰り返しながら成長。7歳の夏にして本格化した印象だ。
地元のマイルでは勝ち切れていないが、ハイペース必至の混戦となれば抜群の末脚でまとめて差し切る場面も。

●アポロナイスジャブ (牡5歳 川崎・池田孝厩舎)

アポロナイスジャブ
写真:真鍋元

中央時代は東京コースで3勝。5月の1000万下特別を16着という結果のあと川崎に移籍したが、左回りの適性とナイター競馬が合ったのかB1下、A2下と2連勝。前走の準重賞スパーキングサマーチャレンジでは叩き合いを制して勝利しスパーキングサマーCへの優先出走権を手にしての出走。普段の調教では気性の激しさを見せているが、レースになると一変。「道中の反応も良く競馬が上手。重賞を意識したレースをして勝ちきってくれた。どんな競馬でもできそうだし時計ももっと詰められると思う」と真島騎手は重賞戦線でもやれる手応えを感じている。A2から出走の挑戦者の立場ながら侮れない存在。

●トキノエクセレント(牡10歳 川崎・八木正喜厩舎)

トキノエクセレント
写真:小川慎介

6歳春に中央から移籍すると2戦目のダートグレード競走のさきたま杯ではノーザンリバーの2着。後方からひと捲りで先頭に立つ息の長い末脚が印象的だった。しかしその後、左前の蹄骨を骨折し再起は絶望的なほどの重症。それでもあきらめず約2年の時間をかけて復活し、8歳になってゴールドカップで初重賞制覇した。9歳春に再び休養に入ると1年2ヶ月の長期離脱。10歳で戦列復帰し2戦目の前走プラチナカップでは後方から直線だけの競馬で6着まで詰め、古豪復活の兆しを見せている。

●オメガヴェンデッタ (セン7歳 大井・荒山勝徳厩舎)

オメガヴェンデッタ
写真:真鍋元

中央5勝馬。移籍戦のフジノウェーブ記念2着と緒戦から通用するスピードを見せ、川崎マイラーズでは勝ち馬とデッドヒートの末2着。前走の京成盃グランドマイラーズでも得意の先行策で勝負をかけるが3着で、あと一歩勝ちきれずにいる。中央時代は短距離中心に使われていたがマイルにも対応できる目処は立ち、2度目の川崎コースでタイトル奪取を目指す。森騎手へのスイッチがどう出るか。

●リアライズリンクス (牡8歳 浦和・小久保智厩舎)

リアライズリンンクス
写真:真鍋元

昨年はマイル重賞を2連勝し、8ヶ月ぶりの実戦だった京成盃グランドマイラーズでも2着して衰えを感じさせない8歳馬。ウェイトアンドシーやオメガヴェンデッタにも先着した。距離が忙しかったプラチナカップはともかく、前走のサンタアニタトロフィーでの惨敗は気掛かりで、「道中の反応が悪く進んでいこうとしなかった」と岡部騎手。得意の左回りに変わり、さらにはコンビで重賞3勝している的場騎手との相性の良さで巻き返しに期待。

●グレナディアーズ(牡7歳 川崎・山崎裕也厩舎)

グレナディアース
写真:真鍋元

6月のレース後、ミッドウェーファームでリフレッシュさせたあと川崎に転厩。中央所属時代は準オープンで後方から差しきり勝ち、ダイオライト記念遠征では4着に健闘と地力ではこのメンバーでも互角なハズ。6歳の夏に南関東に移籍するが勝利は準重賞チバテレ盃のみと弾けきれずにいるが、新たな環境で仕切り直し。ハミを当てられるのを嫌がるような繊細な面がレースに響いてしまうのが課題。

プロフィール_2

得意のコースで逃げ切り重賞2勝目

180822スパーキングサマーカップゴール前
写真:真鍋元

真夏の古馬マイル重賞「第15回スパーキングサマーカップ」。
2007年から地方交流重賞となって今年は金沢、高知から3頭が参戦。南関東では春から続いたマイル戦線もひと区切りとなるが、それにふさわしい実績馬が揃った。優勝馬には日本テレビ盃(10月3日)への優先出走権が与えられる。

どの馬が先手を取るか。逃げて好走ウェイトアンドシーやハナ宣言ニシノラピートなど先行馬も多く、焦点はまずそこにあった。
両馬共に好スタートを切ったがニシノラピートがすぐに控え、思いのほかスローな流れ。
それを見て、すかさずオメガヴェンデッタが二番手を取りに行く。転入緒戦アルマワイオリがイン3番手。人気馬同士でレースを引っ張り、先行勢に動きのないまま最終コーナーへ。
少し余裕があるように見えたウェイトアンドシーだが、直線追ってからは引き離すことができず、先行勢3頭の激しい叩き合い。
ゴール前では外からモンドアルジェンテの強襲にあうも、逃げたウェイトアンドシーがクビ差しのいで重賞2勝目を挙げた。

180822スパーキングサマーカップ口取り写真
写真:小川慎介

■1着 ウェイトアンドシー

先行争いが予想されたメンバーだったが、積極的にハナを主張すると意外にもあっさりマイペースに持ち込める展開。最後並ばれてから強い勝負根性を見せ、5月の川崎マイラーズに続く重賞2勝目。川崎コースは4戦4勝とパーフェクトな走り。

<今野忠成騎手>
勝ててホッとしています。思ったほどペースが速くならなかったこともありよく粘ってくれた。周りを気にする面がある馬なんですが、川崎コースは何度も使っているので安心して乗れます。スタートセンスが良くて先行できるのが強味だし、使う度に馬が良くなっていますね。もっと力をつけてくれると思う。

※小久保智調教師はサマーセール出張のため不在。

■2着 モンドアルジェンテ

道中は中団やや後ろで脚をため、3コーナーから徐々に進出。直線半ばから一気に加速するとゴール前は大外からクビ差まで迫った。外々を回ったぶんのロスは大きく、負けたとはいえ力量を感じさせるレースぶりだった。

<御神本訓史騎手>
いい脚で来たんですけどね。もう少し内に入れれば良かったんだがかなり外を回されるかたちになって。一番強い競馬をしているし、来た頃の気性的なムラも落ち着いてきたので今後への目処は立ちました。

■3着 オメガヴェンデッタ

スローペースを見越してすかさず二番手を位置取るも、最後のひと押しがなく僅差の3着。

<森泰斗騎手>
理想的な位置で競馬ができたが、少しトモに緩いところがあり最後の踏ん張りが利かなかった。タイミングひとつでチャンスもあると思うので腰の緩さが解消してくれば。

■4着 アルマワイオリ

中央からの移籍緒戦で初めて走るダートコース。終始インコース三番手でロスなく進むも、直線では抜け出すスペースがなかった。初のダート戦でも見せ場十分の競馬ができた。

<町田直希騎手>
ちょっと遊ぶところがあると聞いていたんで遊ばせないように気をつけて乗っていた。最後インが開けば抜け出していたかもしれない。追い切りでも動いていたようにダートでも走りそうですね。マイルでも大丈夫。

■5着 トキノエクセレント

後方三番手での待機策。スローペースで展開は向かなかったが最速の上がりで入着を果たした。10歳馬が5着以内を確保したことで来年も南関東で走る権利を獲得した。

<高松亮騎手>
最後にかけようと道中は我慢したんですが、思ったよりペースが流れず、着差を考えると悔しいですね。高齢馬ですけど年を感じさせない走りをしてくれます。

■6着 ファイトユアソング

中団からレースを進めるもチグハグになる場面もあり、最後伸びてもいつもの切れ脚発揮とはいかなかった。

<本橋孝太騎手>
仕掛けようとしたところで詰まってしまいブレーキをかけて下がり、また追い出すかたちになったのが痛かった。牝馬同士なら良い勝負ができるはずです。

■8着 リアライズリンクス

得意の川崎マイルだったが好位で伸びを欠いた。相性の良い的場騎手を配したが今夏は不調ムード。

<的場文男騎手>
年齢的なこともあるだろうが、今日は動きが重く感じられた。まだ本当の動きじゃない。

■9着 ニシノラピート

前走のサンタアニタトロフィーで思い切った逃げで好走したことから、ここも逃げ必至と思われたが行き脚が今ひとつで控えるかたちに。

<瀧川寿希也騎手>
川崎は初コースでしたが、左回りではテンのスピードが遅いように感じました。右回りの方が行きっぷりがいいですね。歩様硬かったし間隔ないぶん疲れが出ているのかも。

■14着 アポロナイスジャブ

トライアルの勝ち馬でA2からの挑戦だったが移籍後2連勝の内容からも4番人気に推されていた。大外枠から先行することもできず道中、気性面の難しさを出して大敗。

<真島大輔騎手>
今日はぜんぜん走っていない。(南関東の)SIIIなら通用する力を持っているとは思うが、今日は気の悪い面を出してしまった。

回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
14 平成29年 ケイアイレオーネ 牡7 的場文男
13 平成28年 ブルーチッパー 牝6 森泰斗
12 平成27年 ブルーチッパー 牝5 真島大輔
11 平成26年 トーセンアレス 牡7 張田京
10 平成25年 トーセンアドミラル 牡6 川島正太郎
9 平成24年 クラーベセクレタ 牝4 戸崎圭太
8 平成23年 ベルモントルパン 牡7 石崎駿
7 平成22年 ディアーウィッシュ 牡6 今野忠成
6 平成21年 マルヨフェニックス 牡5 尾島徹
5 平成20年 ベルモントサンダー 牡7 石崎 駿
4 平成19年 ルースリンド 牡6 内田 博幸
3 平成18年 イシノダンシング 牡6 左海 誠二
2 平成17年 マクロプロトン 牡4 内田 博幸
1 平成16年 ユニークステータス 牡5 張田 京