平成20年度第11回開催 川崎記念 他
今年初めて行われたJpnI・川崎記念は、カネヒキリとフリオーソによる見ごたえのある叩き合い。最後はカネヒキリが抜けて、GI・JpnIで3連勝を果たしました。
その前日に行われた佐々木竹見カップ・ジョッキーズグランプリの第2戦では、今野忠成騎手が鮮やかに差し切り勝ちを決めました。
今回は、この2レースについて解説をいただきました。(聞き手・構成/斎藤修)
2009年1月28日(水)川崎記念
優勝馬 カネヒキリ
- 斎藤
- フリオーソは、東京大賞典では出遅れて残念なレースでしたが、今回はスタートを決めましたね。
- 竹見
- 戸崎騎手は、今回は自分のペースに持ち込んで、この馬らしい競馬ができました。力は出しきっているでしょうから、これで負けたのでは仕方ありません。相手が強かったということでしょう。
- 斎藤
- カネヒキリは、フリオーソを完全マークでしたね。
- 竹見
- ルメール騎手はさすがですね。フリオーソが前に行ったのを見て、ピタリと2番手につけました。相手はフリオーソと見たのでしょう。
- 斎藤
- 最後はフリオーソも食い下がって半馬身差でした。
- 竹見
- 着差はあまりつきませんでしたが、ルメール騎手の手ごたえには余裕がありました。内容的には、カネヒキリの完勝です。
- 斎藤
- 直線離されて3着のサクセスブロッケンはいかがですか。
- 竹見
- スタートで出負けしましたね。そのぶん、フリオーソに先に行かれてしまいました。スタートして、最初の3コーナーあたりから向正面でペースが上がるまで、ずっと掛かっていて、内田博幸騎手は抑えるのに必死のようでした。それでよく3着に残ったと思います。スタート後に前に行ってペースを握れれば、もう少し違う結果だったかもしれません。
2009年1月27日(火)佐々木竹見カップ・ヴィクトリーチャレンジ
優勝馬 セトノギムレット
- 斎藤
- 竹見カップの2戦目を勝ったのは、今野忠成騎手のセトノギムレットでしたが、中団からの展開でした。
- 竹見
- 2100mでも、あまり流れが落ち着くことはありませんでした。こういう騎手交流レースは、案外テンが速くなります。
- 斎藤
- 向正面で先行勢の出入りが激しくなりました。
- 竹見
- 向正面の中間で、戸崎騎手が馬群の間から抜け出して流れが速くなりましたが、今野騎手はつられて行きませんでした。少し遅れて吉原騎手が外から行ったのを見て、今野騎手のほうは馬群の中を突く形で行きました。
4コーナーで吉原騎手が先頭に立ったときに勝たれたかと思いましたが、最後、今野騎手のセトノギムレットの脚色が抜けていました。 - 斎藤
- たしかに、直線では吉原騎手が勝ったかと思うような展開でした。
- 竹見
- 吉原騎手も3~4コーナーで一気に上がっていって、うまく乗りましたよ。(金沢は冬季休催中で)しばらく乗っていなかったということで、調教も乗らずに、いきなりレースですからね。
普段、左回りではあまり乗る機会がないのに、コース取りもよかったし、2着に負けはしましたが、いい騎乗でした。