第67回全日本2歳優駿(JpnⅠ)
サラブレッド系2歳
JRA所属馬選定5頭、地方所属選定馬9頭(他地区は6頭以内)
距離1,600m
負担重量 55kg 牝馬54kg(南半球産馬は3kg減)
1着35,000,000円
レース概要
全日本2歳優駿は、川崎競馬場が開設された1950(昭和25)年に始まった川崎競馬最古の歴史をもつ重賞。第1回から一貫して若馬たちが目指す頂点レースであり、第48回(1997年)からダートグレード競走になっている。2002年にはそれまでのGⅠ格付からGⅠ(後にJpnⅠ)に昇格。全国から砂の精鋭が集うダート2歳最強馬決定戦として位置づけられている。
過去の勝ち馬にはアグネスワールドやアグネスデジタルの世界に羽ばたいた馬たちや、フリオーソ、ラブミーチャン、ハッピースプリントといった地方競馬を代表する名馬が歩んだ道である。
過去10年を見ると1番人気馬は[4.2.2.2]と連対率は60%と信頼度が高い傾向にあり、2番人気馬は[1.3.0.6]とやや不振。
上位人気2頭での決着は2011年のオーブルチェフ・メジャーアスリート、2015年のサウンドスカイ・レガーロの2回だけ。3番人気馬は3回優勝実績がある。
中央馬は7勝に対して地方馬は3勝。地方馬同士でのワンツーは2009年のラブミーチャン・ブンブイチドウのただ1回のみだ。
全日本2歳優駿への優先出走権(地方所属馬)
北海道2歳優駿競走1着馬
兵庫ジュニアグランプリ競走1着馬
鎌倉記念競走1着馬
平和賞競走1着馬
ハイセイコー記念競走1、2着馬
川崎若駒オープン競走1着馬
第67回 全日本2歳優駿 出走予定馬紹介
リエノテソーロ(JRA・武井亮厩舎)
デビューから無傷の3連勝で制したエーデルワイス賞では5馬身差をつける圧勝劇で人気に応えた。米サラトガセール取引馬でデビューから2戦は芝で連闘勝ちしているように芝ダート二刀流。短距離向きなイメージで距離延長がカギになりそうだが、潜在能力の高さからマイルも突破できそうだ。
ネコワールド(JRA・堀井雅広厩舎)
ダートでのデビュー戦を好タイム勝ちしたが、2戦目では芝の函館2歳ステークスに出走し10着。3戦目からは血統から適性のあるダート路線に戻った。前走の兵庫ジュニアグランプリでは人気の一角として好ダッシュを切ったが、プラス11キロの馬体増が響いて失速。先行有利な川崎コースでスピードを生かせるか。
ハングリーベン(JRA・武井亮厩舎)
6戦2勝、2着2回というキャリア。小柄な馬体からも地方の深い砂への適応に疑問符だったが、前走の兵庫ジュニアグランプリでは他馬と接触する不利がありながら怯むことなく2着に食い下がった。小回りコースへの対応は実証済みで、終い確実に伸びてくる堅実な末脚が魅力。
メイソンジュニア(JRA・渡辺薫彦厩舎)
ここまで4戦すべてが芝で、初のダート競馬参戦。未知数な部分もあるが、力のいる小倉の馬場でデビュー勝ちしたパワー型。前走の福島2歳ステークスでは好位から差しきり勝ちの内容からも我慢が利きそうだ。父メイソンの初年度産駒。
ローズジュレップ(北海道・田中淳司厩舎)
ダートグレード兵庫ジュニアグランプリでは全国から2歳ダートの強者が出走するなか、2番手から直線先頭に躍り出ると後続をふり切る完勝。6番人気だったが地方馬として2年ぶり4頭目の優勝という快挙を成した。NARから発表された兵庫ジュニアグランプリで得たレーティングはトップクラス。長距離輸送を克服し、次なる距離延長と初の左回りの課題もクリアしてほしい。
ヒガシウィルウィン(北海道・角川秀樹厩舎)
角川秀樹調教師が手がけるグランド牧場生産のサウスヴィグラス産駒となれば実績馬を送り出す垂涎の組み合わせ。僅差でタイトルを逸してきたが北海道2歳優駿トライアルのサンライズカップを制覇。北海道2歳優駿でエピカリスの2着は健闘といっていいだろう。展開問わない瞬発力と馬群の中から力強く突き抜けるタフな精神面が相まって中央主導の混戦で強みを生かす。
ストーンリバー(北海道・堂山芳則厩舎)
鎌倉記念では行き脚つかなかった前半をカバーするような直線勝負で戴冠。長距離輸送や初の左回りなど半信半疑な条件だったことを考えると収穫十分な一戦だった。ブリーダーゴールドジュニアカップでも差し切っているセンスある地力馬。いささか気性面に課題がありそうだが実績あるコースでもう一発。
フライングショット(船橋・出川克己厩舎)
道営から南関東への移籍緒戦。道営時代には7戦2勝しているが、前走のサッポロクラシックカップでは断トツ1番人気のローズジュレップをコンマ1秒捕らえて優勝。ゲートの課題を克服し精神面の成長が顕著に見られた。距離は未経験だが切れ脚発揮して決手勝負になれば。
(川崎競馬倶楽部 中川明美)
ご注意
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