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全日本2歳優駿 全日本2歳優駿
全日本2歳優駿 20:10発走予定

全日本2歳優駿への道

全日本2歳優駿は、文字通り、2歳のダートチャンピオンを決めるレース。以下のレースで所定の成績をおさめた馬に優先出走権が付与される。

全日本2歳優駿への道 レースガイド レースレポート レースガイド レースレポート レースガイド レースレポート レースガイド レースレポート レースガイド レースレポート レースガイド レースレポート

STEP RACE 1鎌倉記念(SII)

レースガイド

STEP RACE 1 鎌倉記念(SII) レースガイド

鎌倉記念は、今年、SIIIからSIIに格上げされたことにより賞金額もアップ。全日本2歳優駿JpnIが行われる川崎競馬場で実施されるトライアルとして、より重要度が増した。

トライアルとなったのは地方2歳競走の全国的な体系化が実施された03年。地方全国交流で争われるようになった07年以降、過去11回の勝ち馬は南関東(7頭)か北海道(4頭)のどちらかとなっている。地方全国交流になってから、このレースを使われた馬からは3頭が全日本2歳優駿JpnIで3着以内に入線。09年3着ブンブイチドウ(北海道)が2着、15年2着アンサンブルライフ(浦和)、10年1着キスミープリンス(浦和)がいずれも3着。南関東の2頭は、ともにトライアルが行われていない浦和の小久保智厩舎所属だった。

12年にこのレースを制したインサイドザパーク(船橋)は、続く平和賞も連勝。全日本2歳優駿JpnIは5着だったものの、翌年の東京ダービーで豪脚が復活。全日本2歳優駿JpnIで地方最先着の2着だったジェネラルグラントを大外から鮮やかに差し切り、南関東の生え抜きとしては09年サイレントスタメン以来となる東京ダービー馬に輝いた。

レースレポート

JRA勢が相手でも持ち前のセンスは
引けをとらない

STEP RACE 1 鎌倉記念(SII) レースレポート

例年、全日本2歳優駿JpnIへの重要なステップであると同時に、南関東では世代初の重賞となることが多い一戦。ハイレベルな他地区勢も迎えるだけに、今後の力関係を占う意味でも重要な位置づけとなっている。それだけに、今年からSIIに格上げされたのも当然の結果で、より重要度を増したレースとなった。

人気を集めたのは、センスあふれる走りでデビューから2連勝をマークしているミューチャリー(船橋)。しかし、初の輸送競馬が響いてか、10キロの馬体減でパドックに姿を見せた。それが結果にどう出るか。多少の不安を残しつつ、スタートのときを迎えた。

大井のカンゲキが逃げ、ミューチャリーはそのうしろ3番手でレースを進めた。スタートで挟まれ、中団でもたついた前走とは違うスムーズな展開。4コーナーで満を持して外に持ち出し、直線で楽に抜け出すと、2着のリンゾウチャネル(北海道)に6馬身差をつける圧勝劇を演じた。

勝ちタイムの1分33秒6(良)は、ひとつ前のレースで行われた古馬A2下を1秒2も上回る破格の時計。2歳馬離れした走りで他馬を圧倒したことからも、馬体減は杞憂に終わったと見えた。デビューから手綱をとる御神本訓史騎手も「思った以上に馬体が減っていたのが気になっていたけど、心配することはなかったですね」と満面の笑み。「2歳馬らしくないセンスがあるし、これからも楽しみな存在」と、さらなる飛躍に期待を寄せた。

しかし、管理する矢野義幸調教師は、勝利を喜びながらも思案顔。「輸送で馬体が減ったし、パドックでも普段よりおとなしく感じた。人気に推されていたから勝ててホッとしたけど、今後のローテーションは馬体を戻してから考えたい」と話した。競走馬として大成するには、これからの時期にどれだけ成長できるかが鍵となってくる。当然、馬体や精神面に支障をきたすようなローテーションは、陣営としては避けたいだろう。レース前の馬体減への不安が、違ったかたちで表面化した格好だ。

とはいえ、矢野調教師は「馬体が戻ってくれば」と前置きして、全日本2歳優駿JpnIへ向かう可能性も口にしている。仮に出走してくればコース実績は強みであり、JRA勢が相手でも、持ち前のセンスは引けをとらないだろう。今後の動向に注目したい。

STEP RACE 2北海道2歳優駿

レースガイド

STEP RACE 2 北海道2歳優駿 レースガイド

北海道2歳優駿は、長らくホッカイドウ競馬の2歳ナンバーワン決定戦だったが、1997年からJRA交流へ。それ以降の過去21回で、JRAが11勝、地元北海道が10勝。JRA優位が常のダートグレードにおいて、ほぼ互角の勝負を繰り広げている。

全日本2歳優駿JpnIトライアルに指定された03年以降では、このレースの勝ち馬から、03年アドマイヤホープ(JRA)、11年オーブルチェフ(JRA)、13年ハッピースプリント(北海道)、14年ディアドムス(JRA)の4頭が連勝。10年ビッグロマンス(JRA)も2着から巻き返して勝利を収めている。

地方馬で唯一、連勝を果たしたハッピースプリントは、その後大井へ移籍。京浜盃、羽田盃と連勝すると、東京ダ−ビーでも単勝1.1倍にこたえ4馬身差で快勝して、2歳時のサンライズカップから重賞6連勝を達成。続くジャパンダートダービーJpnIこそカゼノコ(JRA)のゴール前急襲に遭いハナ差2着と敗れたが、古馬になってからも15年浦和記念JpnIIを勝つなど活躍し、13、15年と2度、NARグランプリ年度代表馬を受賞している。なお、06年2着アンパサンド(北海道)、16年2着ヒガシウィルウィン(北海道)も南関東に移籍し翌年の東京ダービーを制しており、南関東クラシックにもつながるレースでもある。

レースレポート

ホッカイドウ競馬の2頭のマッチレース

STEP RACE 2 北海道2歳優駿 レースレポート

全日本2歳優駿JpnI、また翌年の南関東クラシックを語るうえでも見逃すことができないのが、ホッカイドウ競馬の2歳戦線。その総決算となる北海道2歳優駿JpnIIIは、地元勢9頭にJRAから参戦した4頭を迎えて行われた。単勝1番人気に支持されたのは、これまで地元重賞で2着2回と堅実な走りを見せているウィンターフェル。10月28日の直前追い切りでは坂路自己ベストの3ハロン35秒9を計時、当日の馬体重も前哨戦のサンライズカップからマイナス6キロと、これまでになく引き締まった馬体が目に留まった。

レースは2番枠に入ったイグナシオドーロが出ムチを入れられて先手を主張。ウィンターフェルはスタートで躓いたもののすぐさま体勢を立て直し、サンライズカップを制したマイコート、ロジータの孫・トイガーら、先行集団のすぐ後ろに取りついた。1000メートル通過タイム1分01秒5は、過去10年間でも3番目に速いペース。向正面から各馬のジョッキーの手が盛んに動く消耗戦の流れをイグナシオドーロが作る中、3~4コーナーを楽な手ごたえで回って並びかけたのがウィンターフェル。直線は200メートル以上に渡る一騎打ちとなり、両馬が鼻面を合わせたところがゴールとなった。

写真判定の結果、着順掲示板の1着の欄に馬番号が挙がったのはウィンターフェルのほうだった。鞍上のベテラン・井上俊彦騎手は、「手応えだけはいつも圧勝してもおかしくない馬。ただ、直線でどうしても遊んでしまうだけに、早めに抜け出さないことだけを心がけました」と勝利ジョッキーインタビューで語った。「デビュー前から厩舎の中でも期待の1頭でした。状態面も前走を上回っていたと思います」と破顔一笑の林和弘調教師の口からは全日本2歳優駿JpnIへ向かうプランが挙げられている。また、同じ林厩舎所属で7着のイッキトウセンも、「小回りのほうがいいと思います」と同競走へ登録する予定。

「ここ2走よりは馬にも気が入っていたと思います。ウィンターフェルが直線で遊ぶのは分かっていたので、直線はワンチャンスあると思って併せたのですが……」と唇を噛んだのは、イグナシオドーロを操った阿部龍騎手。重賞初制覇となったブリーダーズゴールドジュニアカップからパドックでホライゾネットを着用しており、環境の変化への対応が鍵となるが、未来優駿2018・サッポロクラシックカップ(10月30日)で2歳のコースレコードに0秒1と迫る快走劇を見せた僚馬・エムオータイショウともども、全日本の舞台での走りを見てみたい1頭だ。

レース翌日、主催者は写真判定での誤審を発表、当初ハナ差2着と判定されたイグナシオドーロが正しい1着馬であったことを認めた。しかしながら、この日のために極限まで磨き上げられた2頭と、相棒の持てる力を最大限引き出そうとした鞍上のプレーが織りなされたマッチレースは、ホッカイドウ競馬の2歳勢がJRA勢にも太刀打ちできることを証明するには十分すぎるものだったはずだ。(文・山下広貴)

STEP RACE 3平和賞

レースガイド

STEP RACE 3 平和賞 レースガイド

SIII格付の平和賞は、、ここまでに行われた鎌倉記念、北海道2歳優駿JpnIIIと同様、03年に全日本2歳優駿JpnIトライアルに指定された。船橋競馬場が舞台だが、川崎競馬場と同じ左回りで、本番と同距離の1600メートルのため重要なステップとなる。

ホッカイドウ競馬がシーズン終盤にさしかかり、地元の目標レースがほぼ終了。17年1着リンノストーンのように北海道所属として参戦する馬に加え、13年1着ナイトバロン(船橋)、15年2着モリデンルンバ(船橋)などのように北海道から南関東への転入初戦として臨む馬もおり、鎌倉記念と同じ地方全国交流戦だが、南関東デビュー組との戦力比較が難しい一戦といえる。

地方全国交流となった06年、このレースでハナ差2着に惜敗していたフリオーソ(船橋)が、続く全日本2歳優駿GIでは、直線でも逃げ粘る1番人気のトロピカルライト(JRA)を競り落として2馬身差で快勝すると、翌年にはジャパンダートダービーJpnIを制覇。古馬になってからも帝王賞JpnI・2勝など、通算でGI/JpnI・6勝をマーク。2歳時の06年から、8歳で引退する12年まで7年連続で、NARグランプリのタイトル(うち年度代表馬4回)を獲得という金字塔を打ち立てた。引退後は種牡馬入り。初年度産駒がデビューした16年には、早くもバリスコアが、全日本2歳優駿JpnIへ出走(6着)を果たしており、父子制覇へ夢は膨らむ。

レースレポート

一躍南関東2歳の主役に名乗り

STEP RACE 3 平和賞 レースレポート

全日本2歳優駿における地元・川崎勢の優勝は、地方全国交流時代の1995年、ホウシュウサルーン(八木仁厩舎)までさかのぼらなければならない。レース自体は年末の風物詩として、確固たる地位を築いただけに、あとは地元勢の奮起と結果がほしいところ。

そうしたなかで、川崎に新星が現れた。岩本洋厩舎のヒカリオーソ。初勝利まで3戦を要し、鎌倉記念でも離された4着に敗れたが、初めての遠征となった平和賞を6番人気で制し、一躍南関東2歳の主役に名乗りを上げた。

ハナを切りたい馬がそろったが、ヒカリオーソと瀧川寿希也騎手は外枠から先手を主張。12秒台のラップを刻んで逃げる、強気の競馬を演じた。その結果、後続は追走に脚を使わされ、1番人気のトーセンガーネット、ハイレベルなホッカイドウ競馬でもまれてきたマイティウォーリアも差を詰めるのがやっと。3/4馬身差で逃げ切り勝ちを収めた。

殊勲の瀧川騎手は「テンに行きたい馬がそろっていたけど、多少無理をしてでもハナを切ろうと思っていました」と、もくろみ通りの競馬を敢行。「自分から進んで行くタイプではなく、折り合いは完璧でした。初コースで物見をしていたし、身体ができていないぶん、しまいも苦しがったけど、ゴールまでよく頑張ってくれました」とパートナーをねぎらった。

そんな強気な若いコンビに目を細めたのは岩本調教師。「レース前にはジョッキーと『番手でも』と話をしていたんだけど、スタート直前には、なんとなく『逃げちゃうんじゃないかな』と思ったんだ」と苦笑い。「でも、きょうは装鞍所でもすごく落ち着いていた。好スタートを決めてくれたし、最後は何とか頑張ってくれと思っていた」と、柔和な笑顔で勝利を喜んだ。

ともに口をそろえるのは、初勝利を飾ったデビュー3戦目のころからの良化と成長。当初の馬体の緩さも徐々に解消され、レースを使うたびに一段上のパフォーマンスを見せられるようになった。今後について岩本調教師は「全日本2歳優駿も視野に入れているが、まずは今回の疲れをとって、様子を見ながら次走を決めたい」としたが、成長著しい今なら、強敵相手の全日本2歳優駿JpnIでも期待はふくらむばかり。23年ぶりの川崎勢制覇なるか――。その急先鋒となったヒカリオーソのローテーションに注目だ。

STEP RACE 4ハイセイコー記念

レースガイド

STEP RACE 4 ハイセイコー記念 レースガイド

ハイセイコー記念は、大井競馬場の1600メートルで争われる南関東所属馬限定のSIIで、1968年に創設された青雲賞が前身。72年にこのレースをレコード勝ちし、JRA移籍後が、皐月賞、宝塚記念などを制した名馬ハイセイコーをたたえ、01年に現在のレース名となった。ここまでに実施された3レースと同様、全日本2歳優駿JpnIトライアルに指定されたのは03年。06年からは、船橋競馬場でのトライアル・平和賞の翌週に実施されている。

トライアルになってからの過去15回では、大井が8勝、船橋5勝、川崎2勝だが、08年以降の過去10回では、大井、船橋が5勝ずつで分け合っている。このレースのトライアルは準重賞・ゴールドジュニアーで、11年には、同レース上位3頭が着順を入れ替え上位独占を果たしているが、14年4着から平和賞1着を挟み優勝したストゥディウム(船橋)を最後に、同レース組は3着以内に入っておらず、前走JRA認定競走や特別戦で3着以内に入っている馬が有力となる。

このレースの出走馬からは、08年1着ナイキハイグレード(船橋)、17年1着ハセノパイロ(船橋)がともに全日本2歳優駿JpnIで3着に食い込んでいる。

昨年の勝ち馬ハセノパイロはNARグランプリ2歳最優秀牡馬に選出。3歳になってからは精彩を欠いていたが、羽田盃3着後、東京ダービーでみごと復活を果たした。

レースレポート

決め手勝負なら互角以上に

STEP RACE 4 ハイセイコー記念 レースレポート

“若さ”というのは時には武器となり、時には欠点となる。ラプラスは出遅れ癖があり、レースぶりも若さを見せる場面が多く、現時点での課題は多い。それでもデビューから3戦2勝、2着1回。ハイセイコー記念トライアル・ゴールドジュニアーでも出遅れ、勝ったシビックヴァーゴの2着に敗れていたが、メンバー中上がり最速の末脚は発揮していた。

大井競馬場で今年初めて行われる2歳重賞。ラプラスは互角のスタートを切ると、先行集団外目の好位につけた。そして3コーナーで3番手まで位置取りを上げると、直線では自慢の末脚を披露。内で懸命に食い下がるシビックヴァーゴをとらえ、1馬身差をつけて初のタイトルを手中に収めた。

デビューからコンビを組む矢野貴之騎手は「まだまだ子供で、道中も全然走る気がなくて不安になるところがありますが、あの位置にいれれば、終いは伸びてくれる感じがしました」と、今回のレースぶりで改めてその能力の高さを評価した。

レース後にガッツポーズが出たのは管理する藤田輝信調教師。「ゲートをしっかり出てくれて、まともな競馬を初めてしてくれました」とデビュー前から管理するラプラスの成長を感じた様子だった。

昨年このレースを制したハセノパイロは今年、東京ダービー馬となった。出世レースを制覇したラプラスの将来性についても矢野騎手は、「デビュー当初から来年のダービーとかを目標にできる馬だと思っていたので、成長していってもらいたいと思います」と南関東三冠を意識していた。藤田調教師も「距離が延びて、もっといいパフォーマンスを見せられる」と大きな期待を寄せていた。

次走について藤田調教師は「オーナーサイドと相談して決めたいと思います」と慎重な姿勢も、優先出走権を得た全日本2歳優駿JpnIを視野に入れてとのことだった。出走すれば強敵JRA勢が相手となるが、決め手勝負なら互角以上に渡り合えるだろう。

“若さ”という課題を抱えているラプラスが、スタートからゴールまでを集中して走ることができれば、どのようなレースを見せてくれるのだろうか。今後の動向に注目だ。(文・吉田総一郎)

STEP RACE 5兵庫ジュニアグランプリ

レースガイド

STEP RACE 5 兵庫ジュニアグランプリ レースガイド

兵庫ジュニアグランプリJpnIIは、全日本2歳優駿JpnIトライアルのうち、最高となるJpnII格付で、唯一、西日本で実施される。兵庫競馬にサラブレッドが導入された1999年に第1回が行われ、地方馬は05年モエレソーブラッズ(北海道)、09年ラブミーチャン(笠松)、14年ジャジャウマナラシ(浦和)、16年ローズジュレップ(北海道)の4勝で、JRA勢優位が続いている。

トライアルに指定された03年以降の過去15回の勝ち馬では、04年プライドキム(JRA)、08年スーニ(JRA)、前述の09年ラブミーチャン、15年サウンドスカイ(JRA)がいずれもこのレースを含めダート戦無敗で全日本2歳優駿JpnIを勝利。03年タイセイブレーヴ(JRA)、17年ハヤブサマカオー(JRA)らは全日本2歳優駿JpnIで敗れたものの、このレースはダート無敗のまま制覇。12年ケイアイレオーネ(JRA)はダート転向後3連勝で勝利と、ダートで底を見せていない馬の活躍が目立つ。

ラブミーチャンは、NARグランプリで史上初めて2歳で年度代表馬に選出されると、6歳で引退するまで毎年重賞勝ちを重ね、通算16勝(うちダートグレード5勝)。現在開催が行われている平地の地方競馬13場のうち水沢、金沢を除く11場で出走とタフな活躍。デビューの地笠松で秋に行われる2歳牝馬重賞・ラブミーチャン記念にその名を残している。

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さまざまな課題をクリアし大一番へ

中央勢にとってこのレースで課題となるのは、ほとんど未経験の小回りコースに対応できるかどうか。今回も激しいレースとなった。

1番人気に支持されたデルマルーヴルだが、課題のスタートは、やはりあまりよくなかった。そればかりか、ゲートを出た瞬間、外によれた隣のホールドユアハンドにぶつけられ、さらに位置取りを悪くした。

園田1400メートルの1コーナーでは、位置を取りたい馬たちが殺到し、ともすればスピードに乗って回りきれない馬もいる。今回も前で6、7頭ほどが一団となってごちゃついた。先行争いで挟まれる格好になったデンバーテソーロは引かざるをえず、シングルアップは前が詰まった。出遅れを挽回して先行集団の直後につけたデルマルーヴルだったが、1コーナーをうまく回れず再び位置取りを悪くした。

逃げたのは北海道のリンゾウチャネルで、3コーナー過ぎではイッツクール、外に持ち出したオルトグラフが並びかけた。そのうしろ2列目には、内から浦和のトーセンガーネット、デルマルーヴル、デンバーテソーロが迫り、勝負はこの6頭に絞られた。

そして直線を向いて力強く抜け出したのがデルマルーヴル。園田の短い直線であっという間に他馬を置き去りにし、人気にこたえて見せた。4馬身差の2着にはオルトグラフが入り、中央のダート2勝馬がワンツー。3着にはエーデルワイス賞JpnIIIで2着だったデンバーテソーロが入った。

勝ったデルマルーヴルの戸田博文調教師は、「前走(オキザリス賞)を勝ったあと、全日本2歳優駿JpnIに直行ということも考えましたが、2勝では除外の可能性があるためここを使いました」とのこと。オキザリス賞でもスタートでダッシュがつかず、内枠ゆえ馬群に包まれて厳しい展開になったが、それでもうまく捌いて抜け出したことから、小回りにも対応できるだろうと判断しての参戦。ところが「今回も思ったよりテンに苦労した感じがあって、1コーナーでも外に膨れてポジション取りがうまくいきませんでした」(戸田調教師)。しかしそれで4馬身差の完勝ということでは、むしろこの馬の能力の高さを示すこととなった。

左回りは東京で経験し、小回りも、こなしたとはいえないものの、確実に経験を積んだ。デルマルーヴルはさまざまな課題をクリアし、目標としてきた全日本2歳優駿JpnIに臨むこととなる。(文・斎藤修)

STEP RACE 6川崎若駒オープン

レースガイド

STEP RACE 6 川崎若駒オープン レースガイド

川崎若駒オープンは、全日本2歳優駿JpnIと同じ舞台である川崎競馬場1600メートルで行われる唯一のトライアル。トライアル競走6レースのうち、今年はもっとも遅い時期に実施されるため、最終切符をかけた戦いとなる。13年に準重賞・スポーツニッポン川崎若駒杯として創設され、翌14年に現在の川崎若駒オープンに改名された。

地方全国交流戦だが、過去5回で他地区からの参戦は【1-0-1-6】で、8頭出走し3着以内は14年1着レイモンドヒッチ、16年3着マイティキングだけ。北海道でデビューし南関東へ移籍してきた馬も17年1着オールパスレル(浦和)と14年2着ビービーオリジン(川崎)だけで、南関東デビュー馬のほうが狙いが立つ。

このレースの勝ち馬で、もっとも注目を集めたのは15年のポッドガイ(川崎)だろう。6月のデビュー戦から夏場の休養を挟んで4連勝。10月の鎌倉記念では、南関東リーディングの浦和・小久保智厩舎期待のアンサンブルライフを、ゴール前でとらえて1馬身半差をつけ快勝。続く川崎若駒オープンは通過点とばかり2着を6馬身ちぎって無傷の6連勝をやってのけた。そして迎えた全日本2歳優駿JpnIは無念の出走取消。勝ったのはサウンドスカイ(JRA)で、1馬身半差で2着のレガーロ(JRA)と同タイム(クビ差)3着に逃げ粘ったのが、鎌倉記念でしりぞけていたアンサンブルライフだった。

レースレポート

ハイペースで激走を期待

オープン特別とはいえ、他地区からの強豪を迎え、勝ち馬には全日本2歳優駿JpnIへの優先出走権も与えられる重要な一戦。10頭立てではあったが、今年も門別の栄冠賞を制したイッキトウセン、盛岡のジュニアグランプリ(3着)で左回りを経験しているアンビートゥンのホッカイドウ勢2頭が参戦するなど、特別戦とは思えない盛り上がりを見せた。

この注目の一戦を制したのは、浦和のアギト。器用さに欠ける面があり、ここまで6戦して1勝止まりだったが、平和賞5着を含め、すべてのレースで掲示板を確保するなど地力の高さを示していた。今回もスタートで出遅れて1コーナーでは最後方だったが、徐々に位置取りを上げ、3コーナーでアクセルを踏み込むと、息の長い末脚を発揮。ゴール手前で敢然と抜け出し、1馬身差で勝利した。

初めて手綱をとった森泰斗騎手は「スタートも含めて、道中ももう少し器用に立ち回れるようになればいいかな」と話したが、同時に「でも、これは走る。時計も(1分)44秒4だし、末脚もしっかりしていたから」と、うなずきながら話し、能力の高さを強調。粗削りな面こそ残しているが、秘めた素質は相当なものと言えそうだ。

小久保智調教師は同日の兵庫ジュニアグランプリJpnII(園田)に管理馬を出走させていたため、このレースの発走時刻には間に合わなかったが、川崎到着後に森騎手から報告を受けた。「まだ幼い面を残しているからね。でも、持っているポテンシャルはすごくいいんだよ」と目を細め、「全日本2歳優駿に向かうつもり。流れが速くなれば持ち味を生かせると思うし、強い相手ともやれるはず」と、2歳ダートの頂上決戦に意欲を見せた。なお、このレースは小久保調教師にとって通算1200勝目のメモリアル勝利ともなった。

成長途上だけに、現段階でJRA勢と互角に渡り合えるかは微妙だが、小久保調教師も話すように、ハイペースになりがちなダートグレードでは持ち味を存分に発揮できるはず。粗削りな若駒であるがゆえに、激走を期待せずにはいられない。

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